僕は、良い夫であることも、良い夫であろうとすることも、やめました。
日経DUALで連載を始めて2年半、僕ら世代の家族が幸せになるための方法論を、仮説と実践を繰り返しながら探ってきました。最も力を入れていたのは、働き方改革です。
「仕事量を減らして、家族といる時間を増やして育児をする」。ワーク・ライフ・バランスを求める妻の声と世の中への解決策を追求してきました。
「労働時間を減らすけど、収入は減らさない」。かなりの難題ですよね。
●労働時間を減らして収入アップを実現。しかし…
でも僕は、この無理ゲーをやってのけたんですよ! 出演するレギュラー番組をいくつか整理し、イレギュラーな仕事依頼を断り、在宅仕事を増やすべくオリジナル商品を企画・デザイン、販売するなど抜本的な仕組みを整えました。
収入は、維持どころか上がりました。
家にいる時間が増えたことで、妻も家事や育児をシェアしやすくなったようでした。「ちょっと長女と出かけてくるから下の子を見ていてね」とか、「○○がないから、そこのスーパーで買ってきてくれる?」とか、声をかけられることが増えていました。「すごいよ、オレ!」「妻からのニーズにすべて応えられる状況が完成した」「完全な勝利だ!」と自信満々でした。
ところがなんと、妻のストレスは最大化していたんです…!
「もう耐えられない」 「あなたは何も変えてくれなかった」と妻。
びっくりしました。
実際のところ、僕の働き方が「変わった」のは数字でも明らかだったんですよ? 拘束時間の長いタレント業のほうをかなりシビアに制限していましたし、家にいる時間は間違いなく増えていました。
妻の言い分は、「あなたは一切変わっていないし、ただ成功したいだけの人」でした。「カウンセリングを受けてほしい」と勧められもしたんです。
妻の友人の間では、夫婦でカジュアルにカウンセリングを受けるのは珍しいことではないそうなんですが、とはいえ、屈辱的でした。自分としてはうまくいっているように思っていた。一方で妻のほうは、僕があまりにもどうしようもない夫だから、第三者であるカウンセラーに投げるしかないと判断をしたわけですよね。
どういうこと? と聞いても、「あなたを責め立てているわけではないから、軽い気持ちで受けてみてほしい」と彼女も譲りません。何度か抵抗した末に、カウンセリング、受けたんです。
●妻だけじゃなく、自分も驚くほど不満がたまっていた!
「結婚して6年、彼女の要求にすべて応えてきた。趣味の自転車も捨てたし、たばこをやめたし、自動車の免許を取りに行ったし、住む場所も住まいのサイズもインテリアも、彼女の望み通りにしてきた。自分を変えてきた結婚生活だったのに、妻は何が不満なんだ!」
「僕はどう考えても悪くない夫だ。妻の望みをかなえようと、仕事が終わればすぐに帰宅するし、連絡もする。子どもと一緒に風呂に入り、子どもも犬すら一緒に寝る。潤沢に家計を回し、ギャンブルも女性遊びもしない!」
カウンセラーに話して初めて、自分も驚くほど不満がたまっていたことが分かりました。そして、色々とアドバイスを受けたなかで、カウンセラーが発したある一言が、強烈に残りました。
「全部合わせてきたことが、良くなかったですね」
この一言から、妻の一連の言動がふに落ちました。
ドラマで誇張して描かれるような、「めちゃくちゃワガママな若手女優」いますよね。
>>2以降に続く
10/22(月) 17:41
日経DUAL
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181022-63684084-nkdualz-life&p=1
★1が立った時間 2018/10/23(火) 12:56:50.42
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