やらせの疑いがあることが「週刊文春」の取材でわかった。
同企画は、芸人の宮川大輔(46)が青いハッピにハチマキ姿で世界の過激な祭りに突撃し、これまで参加した祭りは100を超える。問題となっているのは
5月20日放送分の「橋祭りinラオス」。実際の放送では、自転車で“橋”に見立てた全長25メートルの板を渡り、スピードなどを競う“祭り”だと紹介。4月8日に
ラオスの首都ビエンチャンで行なわれ、宮川が“祭り”に参加した一部始終が放映された。
だが、ビエンチャンに赴任する日本人の駐在員は異議を唱える。
「ラオスで『橋祭り』なんて聞いたことはないし、周囲のラオス人に聞いても誰も知らない。そもそもこの地域で自転車といえば、外国人観光客がレンタサイクルに
乗るぐらい。この『橋祭り』は不自然な点が多すぎる」
ラオス国内の観光イベントを管轄する、情報文化観光省観光部のブンラップ副部長は、「週刊文春」の取材に次のように語った。
「こうした自転車競技はラオスには存在しない。今回(の「橋祭り」)は日本のテレビが自分達で作ったのではないですか」
また同番組の取材申請を許可した情報文化観光省マスメディア局の担当者も「日本側の働きかけで実現した」と断言する。
「2人の役人が撮影に立ち会いましたが、(「橋祭り」は)ラオスで初めて行われたものです」
日本テレビ広報部は「週刊文春」の取材に次のように回答した。
「橋祭りはメコン川流域などでかねてから行われている催しで、地元のテレビ局などでも取り上げられております。今回は現地からの提案を受けて参加したもので、
番組サイドで企画したり、セットなどを設置した事実はありません」
番組で放送された「橋祭り」は、ラオスの祭りで、そこに「イッテQ!」が参加したのか。それとも、日テレサイドの企画した、「作られた祭り」だったのか。
「週刊文春」はビエンチャン、タイ・バンコクで3週間にわたり取材。セットを設営したタイ人スタッフ、祭りに参加し「協力費」をもらった少年たちの証言に加え、
セットの設営を依頼した海外コーディネイト会社の社長、宮川大輔への直撃などの取材結果を、11月8日(木)発売号で、5ページにわたり掲載している。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2018年11月15日号
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181107-00009579-bunshun-ent