福岡でインフレが起きている。西武の浅村栄斗(27)とオリックスの西勇輝(27)の国内FA権行使を受け、ソフトバンクが参戦を表明。浅村には4年総額28億円、西には4年総額20億円という破格の数字を提示するという。
ともに出来高込みとはいえ、浅村の場合は年俸7億円の計算。入団が決まれば、これまでの日本球界日本人歴代最高年俸だった“大魔神”佐々木主浩の6億5000万円(2004、05年=横浜)を超え、“ゴジラ”松井秀喜の6億1000万円(02年=巨人)も上回る計算になる。
ソフトバンクの選手総年俸は12球団でダントツの63億2000万円(18年2月末現在)。金満球団といわれるゆえんだが、後藤芳光球団社長はこう言ってはばからない。
「(選手の)獲得予算はつくるべきじゃない。青天井でいい。頑張った選手にはそれ相応のマーケットプライス(市場価格)を提供すべき。他のチームの選手評価が低い」
■他球団は困惑
今季、2度目の打点王を獲得した浅村は3割、30本塁打もクリアしたが、プロ通算10年で打率3割をマークしたのは今年で3度目。本塁打も30本に乗せたのは今回が初めてだ。12失策と守備面でも課題がある。
今季10勝13敗と負け越しに終わった西にいたっては、プロ10年通算74勝65敗。タイトルを取ったことは過去一度もない。ともに好選手ではあるが、それにしても……という破格の値段である。ソフトバンクが2人を獲得すれば、中田賢一(中日)と鶴岡慎也(日本ハム)以来5年ぶりのFA補強。福岡発の“相場破壊”に他球団は困惑しているのが実情だ。
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