仙台市立小中学校で提供される給食の栄養量が国や市が定める摂取基準を満たしていない問題で、宮城県内の他自治体でも学校給食が「栄養不足」に陥っていることが9日、分かった。給食費は自治体ごとに異なるが、高くても充足率が100%に満たないケースもあり、食材価格高騰の影響が深刻化している。
県内14市のうち、摂取基準に達していない栄養素があるのは仙台のほか、石巻、東松島、気仙沼、登米、多賀城、富谷、白石、角田の少なくとも8市に及ぶ。
仙台市教委によると、14市の給食費は表の通り。小学校は岩沼が最も高く、最も低い富谷とは40円の差がある。中学校は気仙沼が最高で、最も低い富谷とは52円開いている。
富谷市は2017年度、ビタミンCの充足率が中学校で68.6%と低迷。鉄も小学校73.3%、中学校75.0%にとどまった。市学校給食センターの担当者は「限られた給食費の中で、全ての栄養量を満たすような献立は難しい」と嘆く。
給食費が小中とも2番目に高い白石市でも充足していない栄養素が目立つ。ビタミンB1の充足率は小学校78.6%、中学校78.0%。炊飯を委託しており、コメ代だけでなく輸送費の上昇の影響も受ける。副食に使える予算が減り、栄養量を確保できないという。
角田市は週5回の米飯給食を実施する。小学校の場合、18年度の1食当たりのコメ価格は14年度より3.2円も上昇。今年10月の調査でエネルギーの充足率は100%を下回った。
市給食センターの担当者は「摂取基準に達するよう使う食材を工夫しているが、簡単ではない。充足率100%になる献立でも児童生徒が好まず、残されては意味がない」と話す。
「国が定めた基準がそもそも高すぎる」と話すのは石巻市教委学校管理課の担当者。多くの自治体が摂取基準を満たしていない鉄の充足率は石巻でも17年度、小学校76.7%、中学校75.0%と基準を下回った。
東松島市も鉄は小学校84.7%、中学校89.3%にとどまる。鉄分入りヨーグルトを献立に加えて充足を試みるが、基準を満たすのは容易でない。市教委学校教育課の担当者は「努力しているが、それだけはどうにもならない」と訴える。
https://sp.kahoku.co.jp/tohokunews/201811/20181110_11012.html
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