日本強制徴用被害者が三菱重工業(三菱)の韓国国内の資産の差し押さえ手続きに着手する。韓国最高裁の判決にもかかわらず三菱側が強制徴用被害者に損害賠償金を支払わないからだ。
最終判決が出る前に三菱は敗訴に備えて多くの有形資産を本国に送ったが、被害者側は無形資産の特許権などを調べて賠償金強制執行をする方針だ。
日本強制徴用被害者側の弁護人は2日、「最高裁の最終判決が出たが、三菱は被害者に賠償金を支払おうとしない」とし「有形資産はほとんど引き上げたが、国内に残っている三菱の特許権など無形資産を調べて強制執行をする方針」と明らかにした。
最高裁の判決によると、三菱は訴訟を起こした強制徴用被害者のキム・ソンジュさんら5人の被害者および遺族に計5億6208万ウォン(約5620万円)の賠償金を支払わなければいけない。現在進行中の裁判まで合わせると、賠償額はさらに増える見通しだ。
韓国国内に登録された三菱の特許権は約100件にのぼるというが、特許権の価値はまだ推定されていない。弁護人は「現在、三菱の特許権など国内に残っている資産を整理して選ぶ作業を進行中」と話した。
弁護団は4日に強制執行に関する内容について議論し、こうした内容を確定する方針だ。
三菱が保有する特許権に対する強制執行手続きに入る場合、産業銀行など専門機関が特許権の価値を算定する。該当の特許権に対する強制執行手続きに入れば、三菱が該当特許権を通じて国内でする企業・営業活動が停止する可能性がある。
また、該当の特許権で利益を得た部分に対しても、新しく特許権を取得した側からの利益配分を要求する訴訟が可能だ。ある弁理士は「特許価値の算定後、特許権を販売する過程まで長い時間がかかるが、三菱の立場では企業の活動が制約されるだろう」と述べた。
弁護団は三菱を相手にした強制執行デッドラインとして3月1日を検討している。被害者側の弁護人は「3月1日までに三菱から賠償金支払いに対する返答がなければ強制執行する計画」とし「被害者はむしろ和解レベルで外交問題を考慮しながら前に出ていないが、三菱はむしろ反対に進んでいる」と批判した。
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