【写真】フジテレビが放送した「韓国人の交渉術」
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番組では、日韓間で軋轢が広がっている「レーダー照射」をめぐる内容を放送。
韓国側が「自衛隊機の低空飛行」とする画像を公開し、日本側が否定している現状などを伝える中で、「日韓関係についてはうんざりしている人もいると思う」(メインキャスター・反町理氏)として、以下のようなフリップが紹介された。
産経新聞ソウル駐在の黒田勝弘記者による「韓国人の交渉術」だ。
「強い言葉で相手を威圧する」「周囲にアピールして理解者を増やす」「論点ずらして優位につく」という「3つのポイント」が記されており、反町氏はこう続ける。
「韓国人の行動パターン、これが国にも当てはまるとは限りませんが、黒田さんは、たとえばレーダー照射に関して言えば、韓国政府は自衛隊機の低空での威嚇飛行を新たにポイントとして出すことによって論点をずらし、韓国国内ではいまやレーダーの話は消えたと、この3番目の戦術に当たるという風にしているんですね」
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■ネットでは批判も
「韓国人」と国民を一括りしたこうした報道に対しては、偏見を煽っていたり、差別的だったりするという批判がネット上で相次いでいる。
ヘイトスピーチ問題に取り組む東京大学大学院特任助教の明戸隆浩さんはBuzzFeed Newsの取材に対し、「偏見をもたらす差別的な言動で、その集団に対する名誉を毀損しています」と指摘する。
「放送の内容は、差別の扇動に当たるとも言えます。レーダー照射の件に限らず、韓国人たるものはこういう論法を使うんだということは、一定の集団に属する人たちは信用できないと流布することと同じだからです」
「このように、あるコミュニケーションのスタイルが集団の問題だ、とするのは『嫌韓流』以来の伝統とも言えるステレオタイプの作り方です。古典的なものではなく、最近になって一般化したものだと思っています」
そのうえで明戸さんは、ヘイトスピーチは「殺せ、追い出せ」と強い言葉が該当すると思われがちだが、一番数の多いパターンはこうした「信頼の毀損」だ、と指摘。
影響力の大きいテレビがこうした内容を報じることについても「一線を超えている」と問題視した。
「ネット上や出版媒体にはこうした見解が溢れていますが、地上波のテレビがまさにプライムタイムにやってしまうと、影響が段違いに大きい。日韓関係の悪化が、こうしたメディアの報道によっても作り出されているという自覚がどれほどあるのでしょうか」
■BPOの基準に触れるおそれも
人種や国民に関する取り扱いに対しては、日本民間放送連盟(BPO)の放送基準には以下の2項目がある。
・人種・性別・職業・境遇・信条などによって取り扱いを差別しない
・人種・民族・国民に関することを取り扱う時は、その感情を尊重しなければならない
今回の放送内容は、こうした基準に抵触する可能性もある。
BuzzFeed Newsは、今回の放送に至った経緯や見解をフジテレビに問い合わせている。回答があり次第、記事を更新します。
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UPDATE 2019/01/25 19:05
フジテレビに、番組の批判やBPO基準への見解などを問い合わせた回答は以下の通りです。
《ご指摘の報道は日韓関係の改善策を探る内容であり、一方的にネガティブな紹介をする意図はございませんでした。
ただ、批判を含めて様々なご意見があることは承知しており、真摯に受け止めて社内で議論し共有しております》
2019/01/25 16:59
BuzzFeed Japan
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