中島は自身のブログで「お金や名声、レベルや知名度ではなく、自分のスタイルに合っているかどうか、見極めることです」と移籍の経緯を説明したが、「本心なのでしょうか?」とテヘラン在住のスポーツライター、レザー・ジャリルザデ氏が首をひねりながら言う。
「カタール、UAE、バーレーンなどアラブ諸国のリーグは、カウンター主体のサッカーが横行しているので中島のようなテクニシャンが、生き生きとしながらプレーできる可能性は非常に低いでしょう。レベル自体もJリーグよりも下です。イランからアラブ諸国に移籍した選手は少なくないが、誰もが『自身のレベルダウンも招いた』と葛藤している。たとえばアジアカップでプレーしたFWタレミ。テヘランが本拠のベルセポリスで15〜16、16〜17年シーズンの得点王に輝き、カタールのアルガラファに引き抜かれたが、イランでプレーしていた時のようなパフォーマンスを維持できず、前所属クラブに復帰したいと伝えたところ、『今のレベルではウチには必要ない』と断られてしまった。中島がカタールで輝きを失うのでは? と懸念している」
■カタール経由でパリSG行きか
ちなみにアルドハイルのオーナーである投資会社会長のナセル・ケライフィ氏は、フランス1部の名門パリSGのオーナーでもある。中島のカタール移籍は「パリSGは毎シーズン莫大な補強費を使って欧州連盟からマークされ、カタールを経由して中島を安価で獲得しようとしている」という噂も根強い。いずれにしても、中島がカタールで一定期間プレーするのは間違いない。元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏がこう言う。
「アジアカップ期間中にUAEでプレーしているMF塩谷から『中東のサッカーはレフェリーの目をあざむくような巧妙なファウルや挑発行為などが多く、イライラさせて警告や退場を誘う心理戦の側面もあります』と聞いた。中島も心してプレーせねばなりません」
未体験のストレスとも闘わなければならない中島。カタールに行ってレベルダウンの危機だ。
2/6(水) 12:00配信 ゲンダイ
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