日経クロストレンドは、インターネット視聴率データを提供するニールセン(東京・港)の協力を得て、2018年1〜10月のネット利用動向を調査した。
まず楽天市場対Amazonについて、スマートフォン(スマホ)からの利用者数推移を見ていこう。18年1月時点では、楽天市場が4172万人、Amazonが3823万人と楽天市場が350万人ほどリードしていた。これが4月になると楽天市場3840万人、Amazon3802万人と一気に差が詰まり、7月にAmazon4014万人、楽天市場3947万人と逆転。以降4カ月連続でAmazonが楽天市場を上回り、10月はAmazonが100万人弱リードしている。
一方、パソコンからの利用者数は以前からAmazonがリードしており、両社とも微減で推移している。これでスマホ経由、パソコン経由ともに、Amazon利用者数が楽天市場の利用者数を上回ったことになる。なお、スマホからの利用者数、およびパソコンからの利用者数は両端末からアクセスした人を含むため、単純に合算はできない。
Amazonと楽天市場は、18年もそれぞれ大型セールを繰り広げた。Amazonは7月16日から36時間にわたって「プライムデー」を開催し、過去最高のセール売り上げを記録。12月7日からは80時間にわたって「サイバーマンデー」を開催し、人気YouTuberを招いて動画コマースを展開するなど、新しい販促に意欲的に取り組んだ。
楽天市場も年4回の「楽天スーパーSALE」と11月の「ブラックフライデー」を開催したほか、5月には楽天が運営するJリーグクラブ「ヴィッセル神戸」が世界最高峰のプレーヤーと名高いアンドレス・イニエスタ選手を獲得したことで記念セールを展開した。楽天イーグルス感謝祭やブラックフライデーでは最大43倍ものポイントを付与するなどの大盤振る舞いで楽天経済圏の拡大に努めたが、アマゾンの勢いが上回った格好だ。
■スマホからの利用者も減少しているヤフオク
続いて、ヤフオク対メルカリについて、スマホからの利用者数推移を見ていく。18年1月時点ではヤフオクが1851万人、メルカリが1593万人とヤフオクが250万人超リードしていた。それが双方ともにアップダウンを経て6月にはメルカリが1751万人、ヤフオクが1609万人と逆転。以降メルカリはヤフオクを上回り続け、10月のスマホ利用者数は1800万人を超えた。
グラフを見ると、双方の1月の利用者数と10月の利用者数がクロスしてほぼ入れ替わった格好だ。すなわち、ヤフオクはスマホからの利用者数が減少傾向にある。多くのネットサービスが、利用者のスマホシフトによって、パソコン利用者数が微減、スマホ利用者数が横ばいから微増で推移しているのに対し、ヤフオクはメルカリ伸長のあおりを受けて停滞期に入っている。
「Facebook」「Twitter」「Instagram」のスマホからの利用者数推移についても調べてみた。Facebookは18年1月の4300万人から10月は4900万人へ13.9%増加。Instagramは2727万人(1月)から3229万人(10月)へ18.4%増加した。一方、Twitterは、3787万人から4067万人と7.4%増で、やや伸び悩んでいる。
以下ソース先で
2019/2/17
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO39764710Y9A100C1000000