先月、強制徴用の大法院(最高裁に相当)判決の被害者(原告)側代理人が新日鉄住金に対する資産差し押さえなど法的手続きを取ることを明らかにした。原告側代理人と韓日市民団体活動家は12日午前、東京千代田区丸ノ内にある新日鉄住金本社を訪れた。
彼らは「大法院の判決を尊重して(賠償協議を)迅速に履行してほしい」という内容の要請書を手渡そうとした。しかし、会社側との面談は実現せず、要請書も手渡せないまま、30分後に引き返さなければならなかった。新日鉄住金側は、本社職員ではなく建物警備会社の職員を派遣し、「韓国大法院の判決は韓日請求権協定と日本政府の立場に反するもので受け入れることはできない。非常に遺憾であり、外交交渉状況を見守る」という立場を伝えた。
原告側代理人であるイム・ジェソン弁護士は「被告側代理人であるキムアンドジョンを通しても、何度も訪問意思を明らかにしたのに、面談そのものを拒否したことは卑怯な行動」と語った。
新日鉄住金が賠償判決に関連した協議に応じる意思がないと判断した原告側は、韓国内にある新日鉄住金の財産差し押さえ手続きを踏む意向を明らかにした。
イム弁護士は「新日鉄住金は世界的な鉄鋼会社で、韓国内の財産が相当数確認された」とし「ポスコ合弁会社であるPNRの株式30%を新日鉄住金が保有している。これに対する差し押さえ手続きを優先的に検討する」と明らかにした。
PNRは2008年1月にポスコと新日鉄住金の前身である新日本製鉄が提携して発足した製鉄副産物リサイクル専門の合併法人だ。2017年末事業報告書基準で、資産962億3400万ウォン(96億1500億円)のうち30%である289億ウォン余りを新日鉄住金が保有している。
新日鉄住金の他の資産とは違い、PNR投資金は法的に差し押さえが可能だという。これまで差し押さえ対象に挙げられた新日鉄住金のポスコ持分3%はADR(米国預託証券)形態でニューヨーク市場で取り引きされているため「韓国国内資産」に該当しない。
しかし、差し押さえ手続きを進めるにしても、実際に現金化されるまでは相当な時間がかかる見通しだ。裁判所が差し押さえ申請を受け入れて仮差押さえ執行に入っても、新日鉄住金の異議申立てが予想される。その後、公売過程に入れば、追加で数カ月かかる可能性がある。
原告側は新日鉄住金と協議の余地を残しておいた。キム・セウン弁護士は「原告が高齢なのでいつまでも待つことにはできない。対話の可能性を残しておき、検討する」と明らかにした。
日本政府は訴訟中の企業を対象に説明会を開き、企業が個別的に賠償に応じたり協議に出たりしないよう取り締まっている。菅義偉官房長官はこの日の定例記者会見で「韓国の大法院の判決で敗訴した日本企業を含め、韓国内での関連訴訟の対象となっている日本企業とは、平素から緊密な連携を取っている」と述べた。
11/13(火) 7:03
中央日報日本語版
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181113-00000002-cnippou-kr
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