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世間にはガンダムオタクが多数潜伏している。彼らの多くは宇宙世紀シリーズが好きだったりするが、最近は宇宙世紀好きとは言っても『UC(ユニコーン)』は認めない、というめんどくさいオタク派閥も出てきているようだ。人は分かり合えない。
ガンダムシリーズがこれだけ続くとは、ファーストの時代には誰も思わなかったことだろう。今の状況はファンにとってはうれしいことだろうけど、そうなるとアンチがやり玉に挙げやすい作品も、どうしても出てしまう。
折しも、劇場版ガンダムの制作状況に動きが出てきた今日、あえて、アンチの多い『機動戦士ガンダムSEED』について書いてみたい。
本作は2002年10月から2003年9月まで、MBS・TBS系列で放送された。2004年には東京国際アニメフェアで、グランプリにあたるアニメーションオブ・ザ・イヤーを受賞するなど、それなりに人気の作品であることは間違いないんだけど、どうしたことかアンチが多い。旧来のファンには受け入れられにくい要素も混在していたのは事実だ。僕もリアルタイムで観ていて、放映中からアンチが大いに不満を言っていることも気づいていた。
そこで今回は、未だにネットでもアンチとファンが喧嘩をしている『SEED』について、反感を買いやすかったポイントを挙げてみたいと思う。(文:松本ミゾレ)
■ 反感ポイント1・キャラクターデザインが極めて記号的
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画像は公式サイトのキャプチャ/(C)創通・サンライズ
ここで言っておくんだけど、僕は本作のことは嫌いではない。特別好きというわけでもない。数あるガンダムシリーズのうちの1つ程度と解釈しているだけで、別段愛着もなければ憎くもない。
ただし、1年間通して視聴したときに感じていた違和感はいろいろとあった。そのうちの1つが、登場人物の描き分けへの違和感だ。
基本的に顔が似ていて、体格も似ている。さらには仕草も似通っていて、人の描き分けができていなかったように感じた。これはもう毎回感じた。区別を付けさせるために、髪型、髪色、巨乳かそうでないかで分けていたように思う。面白いのは、サブキャラに限っては何故か目が小さいとか、明らかに図体がいいとか、描き分けが成功していた点である(ただしお年寄りの描き分けはやはり下手)。どうしたことか、メインキャラになるとかっこいい・かわいいのイメージを当て込み過ぎて没個性化している。これは単純に、鑑賞しにくかった部分だ。
■ 反感ポイント2・物語に深みを与えるでもない露骨な性描写
これは放送中にBPO案件にもなった問題点なんだけど、この作品では中盤頃、主人公とヒロインというほどでもない女性キャラがセックスしたことを強く匂わせる部分がある。実際、BPOに寄せられた意見に対し毎日放送は
「敵の攻撃を受けた主人公の少年キラ・ヤマトが反撃のために戦闘態勢に入るというシーンで、キラと15歳の少女フレイ・アルスターの2人が関係を持ったことを暗示する映像」
と明言している。行為自体は描かれていないものの、女性キャラが裸にシーツをまとう絵が放送された。
まあ、キャラクター同士が関係を持っていることを暗示させる表現自体は、過去のシリーズでもしばしば見受けられた。たとえば『機動戦士ガンダム』では、シャアが娼婦のララアを引き連れていたことから、少なくとも肉体関係があったことは分かる。でもいちいち描写はしない。『機動戦士Zガンダム』でも、大人同士のそういったことが確実にあったのだろうと視聴者に意識させる要素は数多かったけれど、やっぱり描写はない。
『SEED』は夕方に放映されていて、子どもも観る時間帯のアニメであるので、そもそも性描写はそぐわない。しかもその描写自体、あろうとなかろうと全くその後の展開に影響を与えることがなかった。言ってみれば描く必要がないシーンだったように感じられる。
登場人物に性行為をさせることで、何かの伏線が生まれるのなら夕方のアニメでやる意味があるんだけど、結局そういうわけでもなく。この描写ののち、後味の悪いシーンが待ち受けている点も、放送当時一部のファンをアンチに変えた要因に思える。余計なものは足さないに限る。
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★1= 2018/12/02(日) 13:11:44.83
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