2018年12月27日15時04分[中央日報/中央日報日本語版]
大韓民国の自営業を代表するチキン店の心配が深まっている。チキン専門店市場が飽和状態で競争が激しくなり、チキンフランチャイズ加盟店数は関連統計の作成後、初めて減少した。夜の商圏を象徴する「飲み屋」も同じだ。週52時間勤務制などの影響で会食の文化が減り、加盟店数が初めて減少した。
統計庁が27日に発表した「2017年基準の卸小売業、サービス業調査暫定結果」によると、昨年基準でフランチャイズ加盟店数は18万1000店と、前年比6.6%(1万1000店)増えた。コンビニエンスストア、韓食、チキンの3業種の加盟店数(9万3000店)が全体の51.3%を占めた。フランチャイズ加盟店の売上高は計55兆1000億ウォン(約5億5000億円)と、前年比14.3%(6兆9000億ウォン)増加した。
しかし業種別に悲喜は分かれた。チキン店の加盟店は2万4654店と、前年比2.8%減少した。関連統計の作成を始めた2013年(2万2529店)から増え続けていたが、昨年初めて減少に転じた。これを受け、従事者の数も6万536人と、5年間で3.7%減少した。
飲み屋も同じだ。加盟店数は1万2026店(−5.5%)、従事者数は3万296人(−5.5%)と、ともに2013年以降初めて減少した。チキン店と飲み屋の売上高はそれぞれ3685億ウォン、1720億ウォンと、前年比でそれぞれ7.1%増、3.3%増となったが、他の業種と比較すると増加率が低かった。
加盟店あたりの売上高を比較すると、チキン・飲み屋業種の沈滞はさらに目立つ。チキン店の年間売上高は加盟店あたり平均1億4950万ウォン、飲み屋は1億4310万ウォン。コンビニエンスストアの年間売上高(4億8730万ウォン)の3分の1にもならず、主要比較対象業種のうち最下位圏だ。
これは最低賃金引き上げなどで費用が増えた中、内需不振で売上高が減少する衝撃をこれら業種が真っ先に受けたためと分析される。
チキン店は「チキン共和国」という言葉が生まれるほど市場が飽和状態だ。チキン店は生計型創業で参入障壁が低い業種に挙げられる。特にフランチャイズを通じて創業が容易であるため、老後対策が十分でない引退者が専門性や大きな資本なくスタートできるチキン店を開いている。最近は配達代行会社使用(配達1件当り手数料3500−4000ウォン)、配達アプリを活用したマーケティング費用(手数料8−18%)など追加費用まで負担し、収益性が急激に悪化したと分析される。
飲み屋の衰退は社会の雰囲気が変わった影響が大きい。2次会・3次会と続く会食、深夜の文化が減り、週52時間勤務制などで仕事と生活の調和が重視され、早く退勤して自分の生活を楽しむケースが増えた。企業も請託禁止法、#MeToo(ハッシュタグミートゥー)運動などで発生しかねない事故を防ぐため、退勤後の会食自体を減らす雰囲気だ。
チョン・ヨンスン韓国流通学会副会長(檀国大経営学科教授)は「自営業市場全体のパイは減るが、早期引退と就職難で自営業への参入は増えている」とし「チキン店、飲み屋から他の部門の自営業にまで危機が広がるおそれがある」と懸念した。続いて「韓国の自営業者数が世界最高水準である点を勘案すると、韓国経済全体にも打撃を与えるかもしれない」とし「教育訓練、コンサルティングを通じて無理な自営業進出を減らし、廃業した自営業者が賃金勤労者として再就職できるよう再起教育を活性化する形で自営業の構造調整を軟着陸させる必要がある」と助言した。
https://japanese.joins.com/article/555/248555.html?servcode=300§code=300