1回の注文金額が2000円以上にならないと購入できない「あわせ買い」の対象範囲が11月から拡大され、972円(税込み)未満の雑誌の多くが1冊だけでは買えなくなったのだ。
出版の現場には“衝動買い”がおさえられて販売減につながることへの懸念の声や、アマゾンの「次の一手」への警戒感が広がっている。
「出版社と事前に話し合いが行われたとは聞かない。実施まで1カ月を切ってからの突然の変更通知だったので驚きました」
ある出版社の雑誌編集者はそう言って、2枚の紙を示した。アマゾンが10月、出版社に送付した〈雑誌取り扱いに関するお知らせ〉と題した通知だ。
そこには、サイト上で「あわせ買い」対象となる雑誌の価格を、これまでの432円(税込み)未満から972円(税込み)未満へと変更し、平成30年11月1日から随時適用すると明記されている。
アマゾンの「あわせ買い」は1回の買い物金額の合計が2000円以上にならないと出荷されない仕組みで、日用品を中心に広く行われている。
今回、雑誌ではその対象が拡大されることになったのだ。アマゾンジャパンは取材に対し「他のカテゴリーの豊富な商品と一緒に一定の金額以上のご注文をいただけるように対象商品を広げました」と理由を説明。
その上で、「書籍・雑誌をまとめて購入すると追加のポイントをお付けする『まとめ買いポイント』キャンペーンも実施し、まとめて購入いただいたお客様には追加ポイントで還元もしております」と消費者側のメリットも強調する。
11月1日、先の編集者が携わっている雑誌も新たに「あわせ買い」対象に入った。変更から約2カ月。販売への影響は見極められてないが懸念もあるという。
「日用品であれば、余分に買っておいてため込んでおくこともできる。でも雑誌は“生モノ”で、読者はその時々に気になった1冊だけを買うケースが多い。1冊で買えないとなった瞬間、購買意欲がうせてしまう恐れがある」
物流コストの上昇
アマゾンが雑誌の「あわせ買い」を拡大した背景には物流費用の高騰がある。商品を消費者の自宅まで素早く届けるインターネット通販はその利便性によって市場を拡大してきた。
一方で、急増する荷物を届ける物流業者の人手不足は深刻化。ヤマト運輸などが宅配便の値上げに踏み切っている。こうした物流コストの上昇が、通販業者に配送の効率化を迫っているのだ。
これまで「あわせ買い」対象の雑誌は週刊誌など一部だったが、条件が「972円未満」に広がったとこで多くの月刊誌や季刊誌が含まれるようになる。
アマゾンは出版社宛ての通知の中で、「システムが一定の収益を見込めると判断した商品は例外的に『あわせ買い』の対象から外れる場合もございます」と記し、基準を一律に適用するわけではないとしている。
ただ、アマゾンのサイト(12月27日現在)を見てみると、総合誌の「文芸春秋」(文芸春秋)や「中央公論」(中央公論新社)、
女性ファッション誌の「VERY(ヴェリィ)」(光文社)や「In Red(インレッド)」(宝島社)といった主要な月刊誌は軒並み「あわせ買い」対象になっていた。
大判で重量がかさみ、ネット書店と比較的相性の良さそうなファッション誌などには打撃となりそうだが、出版社側は表向き静観している。アマゾンは今や国内最大規模の売り上げを誇る書店となり、
「圧倒的なシェアを背景にした高圧的な姿勢に困惑することもあるが、その販売力を無視はできない」(出版関係者)という複雑な事情もあるからだ。
実際、ファッション誌「ViVi」などを発行する講談社も今回のアマゾン側の通知について「守秘義務に触れることなので何も申し上げられることはございません」(広報室)とコメントしている。
将来は書籍も対象?
http://news.livedoor.com/article/detail/15813628/
★1が立った時間 2019/01/02(水) 05:04:01.39
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