日本政府、沖縄県民投票の結果受け入れない方向 辺野古埋め立て
2019年02月26日
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設をめぐり、名護市辺野古沿岸部の埋め立てに県民の大多数が反対した県民投票について、安倍晋三首相は基地移転は「これ以上先送りすることはできない」と述べ、投票結果を受け入れない姿勢を示した。
24日に投開票された沖縄県民投票では、辺野古埋め立てによる新基地計画について「反対」が72.15%に達した。
沖縄の米軍基地については、米兵による度重なる事故や犯罪などのため、住民の反発が高まっている。
日本に駐留する米軍基地の大半が沖縄にある。
安倍首相は25日、記者団に対して、「今回の県民投票の結果を真摯に受け止め」るものの、「日米が普天間基地の全面返還に合意してから20年以上、実現されていない。これ以上先送りすることはできない。これまでも長年にわたって県民と対話を重ねてきたが、これからもご理解をいただけるよう全力で県民との対話を続けていきたい」と述べた。
沖縄県によると、辺野古の埋め立てへの「反対」は72.15%、「賛成」は19.10%、「どちらでもない」が8.75%。投票率は52.48%だった。
「埋め立て反対」を掲げて昨年9月に当選した玉城デニー知事は記者団を前に、「政府は、辺野古の埋め立てを決して認めないという断固たる民意を真正面から受け止め、『辺野古が唯一』という方針を見直し、工事を中止するとともに、普天間飛行場の一日も早い閉鎖・返還に向け、県との対話に応じるよう、強く求める」と述べた。
結果に法的拘束力はないが、県民投票条例の規定により、玉城氏は安倍首相と、東京のアメリカ大使館を通じてドナルド・トランプ米大統領に結果を通知する。反対票が投票資格者総数の4分の1を超えたため、両政府に「結果を尊重」するよう要請する。しかし、日本政府は県民投票の結果を無視することができる。
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